部品を売る

メーカーが組み立てきった製品を売るのではなく、製品を構成する「部品」を売る。

「顧客に使い方の自由度を与え、顧客満足を高める」
という点で、すごく大事な考え方だと、最近より実感しています。

この考え方が用いられている場面は、過去を振り返ると様々思い当たる。

男性であれば幼い頃に興じたミニ四駆なんかが、
女性であれば、スーパーで夕食の「材料(部品)」を買う行為が近いだろうか。

以下、最近目にした「部品売り」を並べてみる。

■カスタムボールペン(PILOT ハイテックCコレト

■あんさんのラーメン(映画「舞妓Haaaan!!!」より日清食品のコラボ商品)

■LEGO(世界でもっとも知られる部品売りなのでは、、、)

上に挙げたサンプルでも、どこまで細かく分解して部品売りするかは、製品の用途や製造過程の制約に依存するんでしょう。

以下、結論。

【部品売りの good】
■何より、ユーザーが好きなようにカスタムできるので、たのしい

■こわれたときは、メーカーに修理を依頼するのではなく、部品を買ってユーザーが修理できる
 (ユーザーは時間修理に手間がかからず、メーカーは修理のための人員や工場をもたなくていい)

■ユーザの「こうなればもっといいのに」という声に柔軟にこたえられる
 (追加への柔軟性/ニーズの抽出も部品レベルで行える)

■各部品の売れ筋によって、部品ごとに生産計画を柔軟に切り替えられる
 (変更・削除への柔軟性/売れない部品はもう作らない→在庫調整もラク

【部品売りの bad】
■ユーザーが自分で作らなければいけないので、面倒
 (この点は人それぞれ価値観の違いによってgoodにもbadにもなる)

■他、何か思いつくbadがあったら是非コメントください

【最後に】
元来のPC関連製品は、ハード(端末)とソフト(アプリ)を分解して部品売りしている最たる例ですが、中でもiPhoneは「AppStore」という、ソフト(アプリ)を売るための画期的なマーケットを提供することによって、開発者とユーザーの距離を縮め、消費の活性化を起こしていると感じました。
iPhoneとAppStoreの話はまたいつか。